
7月に千曲市の埴生中学校で開講された「地域と未来をつなぐゼミ」。その一環で漫画の講座がおこなわれました。講師は漫画家の肩書をもつ私、荒井瑞貴が努めさせていただきました。
受講は15名、漫画を描くのが初めてだという生徒さんから、結構描き慣れていそうな生徒さんまで様々。
まず、漫画家とはどういうものか。そしてプロとアマチュアの違いについて。バランスのいい絵の描き方や物語の作り方。最後は実技としてA4の紙に1ページ以上の漫画を描いてもらい、みんなで完成作品を見る、という流れ。
全体を通して時間は約150分で午前の授業時間をフル活用。そのうち実技は90分。ちょっと長いかなぁと思いましたが、いざ始めてみれば時間が足りないという生徒さんもちらほらと。なんとあと3時間くらいほしいという生徒さんも。結局5分延長して実技時間は95分に。
勢いのある10代前半の子にとって90分の作画なんてあっという間ですね(普段中学生を対象とした講座をしていないため、こちらとしてもいい勉強になりました)。
実技は下書きからペン入れまでと本格作業。資料を調べてもOK。限られた時間内で完成の形を目標にしてもらいました。
なんと、今って授業で一人一台パソコンを使うんですね。みんなパソコン上で資料を見ながらの作画作業(いや、もうホントこれやってることはプロの作家さんと同じですよ)。
完成作品は個々別々。いろんな漫画が並びました。ちゃんとストーリーが作られていて、漫画という形になっていました(みんなちゃんと漫画を読んで、構成とかも見てるんだね)。
さて、この「時間内に漫画を描く」という実技。実はこれ、「〆切を守る」というのをテーマにしていました。この〆切というのが結構重要。〆切を守らないと、いろいろな人に迷惑がかかっちゃうので、〆切は守りましょうねという意味合いも込めて(大人になれば時間に追われることばっかりですからね…)。
とはいえ、〆切に追われるだけでなく、一番は「楽しく描く」というのが重要なんじゃないかなと。結局、漫画に限らずどんな分野でも「楽しくやる」というのが最強なんですよ。好きで何かをしている人は無敵ですから。90分間楽しく描いてもらえば本当はそれで全然いいんです。みんな夢中で描いてくれたのでそれだけで大成功だったんじゃないでしょうか。
もしかしたらこの中から将来有名な漫画家になる生徒さんもいるのかもなぁ、なんて事も思ったりして。
今回担当してくださった長野経済研究所の大沼田さん、倉石さん、担任の伊藤先生、ありがとうございました。
今回の講座は長野県の事業「地域と未来をつなぐゼミ」の一環で実施されました。